総社市の『地域別構想』について

■概要

先週まで62の町域を調べてきたが、五十音順であったため分かりづらさが否めない。

そうこう考えていると、地域区分ごとにまとめられた資料を発見した。

https://www.city.soja.okayama.jp/data/open/cnt/3/5892/1/3-1chiikibetsu.pdf

https://www.city.soja.okayama.jp/data/open/cnt/3/5892/1/3-2chiikibetsu.pdf


といっても、門田や赤浜など資料内に存在しない地域も存在する。

そこで今回は、上記の資料をベースに僕が勝手に62の町域を割振り、より精緻なものにしていく事にする。



■全体感

資料内の地域区分図では、以下のようにまとめられている。

  • 北部地域:池田、昭和
  • 西部地域:秦、神在、久代、山田、新本
  • 南部地域:総社、常盤、清音
  • 東部地域:三須、服部、阿曽、山手


上記の区分は、概ね以下のようにまとめられているように感じる。(厳密性には欠ける)

  • 北部地域:槇谷川の西側、および、正木山の北側
  • 西部地域:高梁川の西側、および、正木山の南側
  • 南部地域:高梁川の東側、および、429号線と岡山自動車道の西側
  • 東部地域:槇谷川の東側、および、429号線と岡山自動車道の東側


上記の区分を元に分類すると、以下のようになるだろう。

  • 北部地域:宇山、影、槁、宍粟、下倉、種井、中尾、延原、原、日羽、福谷、槇谷、美袋、見延
  • 西部地域:上原、久代、下原、新本、富原、秦、八代、山田
  • 南部地域:井尻野、泉、井出、駅南、駅前、刑部、清音柿木、清音上中島、清音軽部、清音黒田、清音古池、清音三因、小寺、総社、中央、中原、福井、真壁、溝口、三輪、門田
  • 東部地域:赤浜、奥坂、岡谷(*1)、金井戸、上林、北溝手、窪木、久米、黒尾、地頭片山(*1)、下林、宿、長良、西阿曽、西郡(*1)、西坂台(*1)、東阿曽、三須(*1)、南溝手
    • *1: 岡谷・地頭片山・西郡・西坂台・三須は429号線より西側に位置するため「南部」にしようと思ったが、資料内の区分図的に「東部」だったので東部にした。厳密な区分方法が知りたい・・・・・。


上記は厳密性に欠けるので、指摘などあればコメントいただけると嬉しい。



■北部地域

対象町域は、以下の通り。

  • 宇山、影、槁、宍粟、下倉、種井、中尾、延原、原、日羽、福谷、槇谷、美袋、見延


地域の特色や課題などを要約すると、以下の通り。

  • ○自然と触れ合う事ができる場所が多く存在するため、地域資源を活かした地域づくりが求められる
  • ○農業の振興を図るため、農業基盤整備や企業誘致などを進めて雇用の場を確保する事が求められる
  • ×人口や世帯数が減少傾向にあるため、UIJターンの促進が求められる
  • ×40%を超える高齢化率であるため、移動手段の確保がより一層求められる
  • ×集中豪雨等による土砂災害の危険性が高い場所が多いため、防災・減災が求められる


地域づくりのテーマは、以下の通り。

  • 森林と川が織りなすふれあい環境と共生のまち

    • ~流域の暮らしを守る防災対策とともに,農林業やレクリエーションを通じ人と自然が共生する豊かなコミュニティが維持される地域~ 



■西部地域

対象町域は、以下の通り。

  • 上原、久代、下原、新本、富原、秦、八代、山田


地域の特色や課題などを要約すると、以下の通り。

  • ○新本川流域に良好な農地が広く形成されているため、維持のための農業基盤整備や担い手の居住環境向上が求められる
  • ○既存工業地を活かした工業振興と雇用創出が成り立っているが、同時に田園環境も存在しているため、共存に向けた地域づくりが求められる
  • ○丘陵地域等の豊かな自然や歴史的文化的遺産などがあるため、魅力的な地域づくりが求められる
  • ×丘陵地域では集中豪雨等による土砂災害の危険性が高い場所が多いため、防災・減災が求められる


地域づくりのテーマは、以下の通り。

  • 緑の田園に広がる農業とものづくりに支えられた定住のまち

    • ~豊かな田園環境を基盤に農業と工業地,住宅地が連携,調和しながら定住を実現する地域~



■南部地域

対象町域は、以下の通り。

  • 井尻野、泉、井出、駅南、駅前、刑部、清音柿木、清音上中島、清音軽部、清音黒田、清音古池、清音三因、小寺、総社、中央、中原、福井、真壁、溝口、三輪、門田


地域の特色や課題などを要約すると、以下の通り。

  • ○総社市中心部として都市的サービスや賑わいが求められるため、幹線道路や公園・公共施設などの整備が求められる
  • △人口は増加傾向だが増加率は鈍化傾向にあり、人口密度の低下や高齢化も見られるため、市街地中心部の空洞化の抑制が求められる
  • ×店舗の郊外移転や撤退などにより市街地中心には低未利用地が点在しているため、土地の有効利用が求められる
  • ×低未利用地が点在しているもののまとまりのある低未利用地は存在しないため、土地利用の誘導が求められる


地域づくりのテーマは、以下の通り。

  • 魅力ある交流機能を持つにぎわいと自然が調和するまち

    • ~都市核となる公的機関,商業施設,文化施設や住宅地,工業地が,自然と共存しながら,活力とにぎわいとやすらぎを生み出していく地域~ 



■東部地域

対象町域は、以下の通り。

  • 赤浜、奥坂、岡谷、金井戸、上林、北溝手、窪木、久米、黒尾、地頭片山、下林、宿、長良、西阿曽、西郡、西坂台、東阿曽、三須、南溝手


地域の特色や課題などを要約すると、以下の通り。

  • ○429号線や180号線などを中心とした住宅開発が増加傾向にあるため、計画的な土地利用が求められる
  • ○岡山総社IC付近は工業・流通の需要が高まっている事から、産業振興に向けた土地利用が求められる
  • ○岡山県立大学や歴史的文化などの地域特性を活かし、学術文化や産学官連携を推進し、多様性と主体性のある交流が求められる
  • ○県立自然公園を中心とする自然環境や、吉備路の歴史的景観の保全ため、観光振興や魅力向上が求められる
  • ×駅やバス停までの遠さが懸念されるため、沿道土地活用のあり方の検討が求められる


地域づくりのテーマは、以下の通り。

  • 吉備の歴史文化と学術・産業が花開く懐かしさと新しさが出会う交流のまち

    • ~歴史的文化的遺産を守り,大学,産業,観光と共存する広域交通の結節点として,市外の来訪者を迎え,新しい吉備文化を発信していく交流地域~ 



■まとめ

北部は自然。西部は農地と工業。南部は中心地。東部は文化や芸術。

それぞれの土地の特徴を生かした土地活用がなされている事が分かった。

また、それぞれの課題や方針についても細かく記載・開示されていた。


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